酒米の種類・産地は?やはり新潟が有名?酒造好適米の色々
前回記事で酒造好適米について書きました。
普段食べる白米とは違うの?日本酒に使われるお米『酒造好適米』について - サカズキ 〜新潟産きき酒師による日本酒記〜
今回は、酒造好適米の種類とその産地について。
うるち米(日常食べているお米)で有名なお米・産地と言えば「魚沼産コシヒカリ」が思いつく方が多いかと思います。
では酒米ではどうなんでしょう?やはり新潟産のお米が有名なんでしょうか?
結論から言うと、うるち米とは異なり、「有名な酒米と言えば新潟産!」ではありません。もちろん新潟で作られている有名な酒米はあります!
それでは早速、有名どこを書き出していきます。
押さえておきたい有名な酒造好適米4つ
◆山田錦(やまだにしき)
うるち米でいうところの「コシヒカリ」的な、酒造好適米を代表する品種。とても上品な酒質になりやすく、鑑評会などに出品されるような大吟醸クラスのお酒にこぞって使用されています。山田錦内でもランクがあり、兵庫県の「特A地区」に指定された農家のお米はとても品質がよく大変な人気だそう。
【生産地】兵庫県、福岡県 他
◆五百万石(ごひゃくまんごく)
昭和32年に、新潟県が生産量五百万石を突破したことを記念に命名された品種。北陸地方での生産量が高く、五百万石で作られたお酒はすっきりとした味わいのものが多い印象。新潟のお酒が淡麗辛口と言われる所以の一旦を担ってそうですね。
【生産地】新潟県、福井県 他
◆美山錦(みやまにしき)
寒さに強い品種で、長野県では標高700M以下の場所で栽培されている。高地で米作りをするイメージがあまりなかったので、初めて知ったときは驚きました。軽快ですっきりとした味わいのお酒が多いです。
【生産地】長野県、山形県 他
◆雄町(おまち)
山田錦と人気を争う雄町。多くの品種が絶滅したり、改良が進められている中、唯一100年以上も途絶えず栽培されている貴重な品種。濃厚でコクのある酒質になる事が多い。個人的に、雄町で作られた純米酒なんかは大好物!ぬる燗でよく頂いてます。
【生産地】広島県、岡山県 他
この他にも、酒造好適米は全国で様々な品種が生産されています。「一本〆」「龍の落とし子」なんていう面白い名前の品種もあるんです。
上記4品種ではなく、地元の酒米にこだわった蔵元さんもいらっしゃいますので、酒造りのストーリーを見て回るのも非常に面白いです。
ひとまず、今回の記事に書いた4つの品種は押さえておいて損なしです!
お酒を楽しむ時の幅がまた一段と広がりますよ♪
お酒の会でもお世話になっている藤井社長こだわりの1本。こちらは山田錦。
【次回予告キーワード】
燗酒、冷や、冷酒