普段食べる白米とは違うの?日本酒に使われるお米『酒造好適米』について
前回までの記事で、何度も出てきた「お米」。
実は、私たちが普段食べている白米とは別物なんです。
炊いて食べるお米は『うるち米』というもので、コシヒカリ、ササニシキなど有名ですよね。
日本酒造りに使用されるのは『酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)』と呼ばれ、
その名の通りお酒造りに適したお米なんです。
(食用には向かないらしく、食べたことのある方は「ぱさぱさして美味しくない」と言っていました(笑)炊き方にもよるんでしょうかね??)
うるち米のみで作られたお酒や、酒造好適米だけで作られたお酒、両方のお米を使われたお酒など様々。ラベルに書いてある事もあるので是非チェックしてみて下さい。
酒造好適米の特徴は?
酒造好適米には以下の5つの特徴(条件)があります。
- 千粒重(1000粒の重さ)が25〜30グラムと大粒
- 粒の中心部に『心白』と呼ばれる白い箇所がある
- タンパク質・脂肪が少ない
- 吸水性に優れている
- 米を蒸し上げた状態が外硬内軟(がいこうないなん:外側が硬く、内側が軟らかい)
ひとまずは、見た目にも分かりやすい1、2の特徴を覚えておけば良いんじゃないかと思います。
「大粒」「心白がある」というのをまずは覚える
1番の千粒重、うるち米が19〜23グラムほどと一般的に言われていますから、酒造好適米の25〜30グラムをうるち米と比較すると、1.2〜1.5倍ほどの大きさという事が分かります。ちなみに玄米の状態です。
2番の心白(しんぱく)は視覚的に確認しやすいので画像で確認してみましょう。
千葉県HPより(https://www.pref.chiba.lg.jp/ninaite/shikenkenkyuu/hinshu/fusanomai.html)
精米された酒造好適米です。中心部にある白く不透明な部分が心白(しんぱく)。
この心白を残し、丁寧に丁寧に周りを削られていったお米が、美味しいお酒へと変わっていくんですね。
(精米はきれいな白い球体になるまで削られて、元々のお米の姿を想像できないくらいです。)
3〜5番はお米の性質の部分、実際に触れてみないとわかりませんので、今回はふんわりと頭のカタスミにおいといても良いかなと思います。造りの話に入っていく中で覚えていけると思います^^
日本全国に酒蔵が存在しますので、皆さんのすんでるところの近くにもあるかもしれません。資料館など併設しているところや、蔵開放を行っている所もありますので、お時間ありましたら実際に見に行ってみるのもよいと思います。
【次回予告キーワード】
山田錦、五百万石、美山錦、雄町